この記事は、コンテンツマーケティング担当のJulie Griffinが、こちら(英語)で執筆した記事を日本語化したものです。
スマートフォンは家に置き忘れると不安になるものであり、ポケットやバッグの中、デスクの上と、必ず手元にあるアイテムのひとつです。常に身近にあるモバイルデバイスという特性もあり、テキストメッセージとして広く知られるショートメッセージサービス(SMS)がパワフルなビジネスツールとして成立しやすい構図になります。
SMSは98%という高い開封率を誇るため、顧客の関心を引く手段として非常に効果的です。しかし、コミュニケーションツールとして過度に利用されてもいけません。スマートフォンが(“もう1つの手”というほど)身近な存在であることを踏まえると、企業には、SMSを適切に利用し、顧客の信頼を得ながら効果的なコミュニケーションを図ることが求められます。
この記事では、SMSのビジネス利用(送信)をおカネをかけずに始める3つの方法と、ビジネスを成功させるSMS利用のヒントを紹介します。
SMSをビジネスに活用する方法
お知らせや注文通知、プロモーションキャンペーンなど、ビジネスにおけるSMS活用は、お客様とのコミュニケーションを強化する手段となります。
SMSのビジネス利用
最も一般的なSMSのビジネス利用は、注文確認、追跡通知、サインインのお知らせなどトランザクション系のものです。これらは短文で用途が限定され、すぐに見てもらいたい内容であることから、SMSに適したメッセージと言えます。
プロモーションのテキストメッセージも、セールスや割引のお知らせに有効な手段です。しかし、マーケティング系SMSメッセージを送ってもOKかを、まず顧客との間で明示的に確認することが重要です。これを遵守しないと、本来SMSがパーソナルなコミュニケーション手段であることから、プライバシー侵害の印象を与えかねません。
では、ビジネスの場でSMSを活用する方法を考えてみましょう。
- アラート: パスワードのリセット、アカウントのログイン、アカウントの確認などのアラート通知。
- 注文/追跡通知: 注文の確認や発送状況の通知は、ショップからお客様へのお知らせで頻繁に利用される手段です。これにより荷物がいつごろ到着するかを把握できます。
- 予約リマインダー: ヘアサロン、病院、レストランなど、SMSを予約リマインダーとして使用し、予約日時に確実に来訪してもらえるようにしています。
- テキストメッセージマーケティング: プロモーションメッセージは、大型セールの通知やVIP顧客へのお知らせに大きな効果があります。
- オムニチャネルキャンペーン: 大規模なマーケティングキャンペーンにSMSを組み入れ、お客様の好みのチャネルを通じてメッセージを伝えます。
そのほかの活用例や、さまざまなSMSの利用法については、こちらの「SMSマーケティングの6つのベストケース」で詳しく紹介しています。(日本語抄訳の編集者コメント: リンク先の記事も、日本語抄訳版を投稿の予定です。)
Twilioを使いおカネをかけずにSMSを送信してみる
SMSサービスを正式契約する前に、無料トライアルをご利用ください。プラットフォームの利用に慣れ、さまざまな機能を試すことができます。Twilioの無料トライアルアカウントの使用方法については、こちらで簡単に紹介しています。
Twilioの米国の電話番号を入手する 〜 最初の1歩
無料トライアルに登録し、連絡先情報の確認を済ませた後、[Get a Trial Number] (トライアル用電話番号を取得する)をクリックすると、Twilioの米国の電話番号を入手できます。この番号を使用し、アプリケーションをテストしてください。
(日本語抄訳の編集者コメント: 日本ではSMS対応の番号は営業経由で契約の上、払い出しさせていただいております。また、この手順で払い出される番号は米国の番号となりますので、手順実施においては総合的に考慮が必要です。)
番号の購入をご希望の場合は、メニューの [Super Network] から [Phone Numbers](電話番号) をクリックします。ここでは、電話番号の検索方法が選べます。エリアコード、番号に使用するワード、番号の機能(SMS、MMS、音声など)等です。
(日本語抄訳の編集者コメント: MMSは現時点で北米市場の機能となります。また、“番号に使用するワード”は国内では馴染みの薄い概念ですが、例えば“1-800-flowers”です。)
SMSのセットアップでは、電話番号をE.164形式で入力するよう求められます。つまり、“+”記号、国コード、そして最後にエリアコードを含めた10桁の電話番号、の形式です。米国の番号の場合は “+14155552671” のようになります。
Quick Deployを活用し5分以内にSMSを送信
SMSのセットアップは、プログラミングの知識がなくても簡単に行えます。
すぐにSMSを使い始めたい場合は、Quick Deployがお勧めです。Quick DeployにはSMS関連のさまざまなアプリが含まれ、いくつかの(上記の電話番号などの)情報を入力すれば、数分でメッセージの送信が可能になります。
信じられないかもしれませんが、ぜひご自身でお試しください。Quick Deployを使用してブラウザからSMS通知を設定し、受信したメッセージの実例が以下のスクショです。Quick Deployがいかに簡単であるかを段階をおって説明する、こちらの記事もご確認ください。
SMSに関連するQuick Deployアプリとして、以下のようなアプリのご用意もありますので、ぜひお試しください。
Twilio Studioを活用したSMSワークフローの構築
より高機能なSMS送信ソリューションが必要な場合は、Twilio Studioをご利用ください。Twilio Studioは、モジュールをドラッグアンドドロップしてコミュニケーションワークフローを構築できる、ビジュアルアプリケーションビルダーです。Twilio Studio内の要素は、コードを使用してカスタマイズすることもできますが、必須ではありません。
テキストメッセージ予約リマインダー、SMSアンケートのほかチャットボットといったビジネス向けユースケースにおいて、そのメッセージと応答の作成処理にStudioは使用されています。実際にはTwilio StudioはSMSだけでなく、電話ツリー(IVR)の作成や、通話転送などの多くの機能を備えています。
Studioは、開発者だけでなくビジネスユーザーの手間の軽減にも貢献します。ビジネスユーザーは開発者に頼らずに顧客向けメッセージを作成できます。開発者は、コミュニケーションシステムの構築に要する時間を、実際にプログラミングする場合との比較で約3ぶんの1に短縮することができます。(日本語抄訳の編集者コメント: 本記事では、プログラミングとコーディングを同義語として利用します。)
Twilio Studioを使い始めるための手引きとして、次のリソースをご利用ください。
- ウェビナー: Building a Codeless Communication App with Twilio Studio (Twilio Studioでコミュニケーションアプリをコードレスで作成する)
- ビデオ (6分): How to Build Appointment Reminders in Twilio Studio (Twilio Studioを使用して予約リマインダーを作成する方法)
- ユーザーガイド: Twilio Studio Usage Guide (Twilio Studio利用ガイド)
TwilioのSMS APIを無料で利用する
そのほかにも、TwilioのProgrammable Messaging APIやConversations APIを使用してビジネス向けSMSを送信する方法があります。Twilio Programmable Messaging APIを活用し、お知らせや通知やリマインダーの送信が可能となり、また本来SMSに特化したAPIではなく、メッセージング系チャネルを横断する形で動作するAPIですが、Conversations APIを活用し、お客様と双方向のメッセージングを行うことができます。
このSMS APIはTwilioの基本サービスとして世界各国で広く提供されているソリューションであり、あらゆるビジネスニーズに合わせたカスタマイズが可能です。導入にはコーディングのスキルが要求されるため、この方法を用いる場合は開発者によるサポートが必要です。
Twilio Programmable Messagingの利用開始にあたっては、コンソールから “Get Started” のワークフローを選ぶこともできます。こちらの6分間のクイックデモでは、その様子を説明しています。
導入に役立つ資料や、開発者向けのチュートリアルをいくつか紹介しておきます。
- Programmable SMSクイックスタート
- TwilioにおけるWhatsApp Business APIの概要
- Twilio Conversations APIクイックスタート
- Node.jsを利用したTwilio SMS一括送信の完全ガイド
- LaravelとTwilioで作成するSMSポータル
顧客にテキストメッセージを送信する
顧客にメッセージを送信するツールの準備ができたので、連絡先リストを作成しSMSマーケティングキャンペーンを計画するか、顧客の関心を引くアラートや通知を設定してみましょう。
連絡先情報を集める
顧客にメッセージを送信するにあたり、顧客がメッセージの受信をオプトイン(登録)できることと、いつでもオプトアウト(解除)できることが重要になります。SMSに登録してもらい、いつでも解除オプションが選べるようにすることは、電話消費者保護法(TCPA)などのメッセージ利用に関する法律やCTIA(セルラー電気通信工業会)の指針に準拠するために必要な条件です。
それ以上に重視すべきは、顧客や購読者との信頼を構築し、長期的な関係を構築することです。
(受信を承諾した)大量の送信先にメッセージを送る場合は、10桁の電話番号(ロングコードと呼ばれることがあります)でなく、ショートコードを使用するとよいでしょう。ショートコードはキャリアの承認済み番号であり、大量のメッセージを短時間で送信することができます。(日本語抄訳の編集者コメント: 国内でも、一部キャリア様からショートコードの払い出しがありますが、あくまでも桁数が5,6桁と“短い”という意味においてのショートコードであり、メッセージのスループットが高くなるという意味からのショートコードでは必ずしもないため、上記記載は主に米国事情を反映するものとご理解ください。)
連絡先情報を収集するためのベストプラクティスを、こちらの米国向けSMSコンプライアンスガイドで紹介しており、ぜひ参考にしてください。
メッセージを作成する
実際にメッセージを作成するにあたり、テキストメッセージについてのルールを理解することが大切です。
- 目的を決める - メッセージの目的を考慮した上で、できるだけ単刀直入に目的を達成できるようにします。SMSは文字数に制限があるため、長いイントロ部分は不要です。
- 明確なCTAを設定 - SMSには、配送状況のお知らせやセールス情報等のページへの誘導など、何らかのアクション(CTA: Call to Action)を求めるメッセージを含めます。詳細情報へのリンクを含めたCTAを必ず入れてください。
- 短く、魅力的なメッセージ - テキストメッセージは多くの場合160文字の制限があります。長文を複数のメッセージに分割して送ることも可能ですが、友人やお客様向けのメッセージとしては最良の方法とはいえません。
テキストメッセージの作成に役立つSMSテンプレートのご用意がありますので、ぜひご活用ください。お知らせや注文通知、マーケティングメッセージなど、あらゆる内容を網羅しています。
SMSをスケジュールする: 多すぎると逆効果
ビジネスにおけるメッセージの利用、特にマーケティングキャンペーンにおいては、やり過ぎないことが重要です。少ない回数で大きな効果が得られることがデータで証明されています。
Twilioのメッセージングに関するグローバルレポート(2020年)によると、各国のSMS利用者が好むメッセージの受信回数は週に1度か月に1度という結果が出ました。米国ではSMSマーケティングメッセージに登録する消費者が増え続けていますが、メッセージの送信回数が多いとすぐに登録を解除されてしまいます。
SMSマーケティングはキャンペーン全体の効果を高めるために利用し、他の手段も併用することが重要です。SMSはソーシャルメディアやメールマーケティングとの連携により効果が高まります。こちらの例も参考にしてください。
SMSの送信準備はできましたか?
Twilioを使用したSMS送信にはさまざまな方法があります。Quick Deployアプリ、Twilio Studio、Programmable SMS (API)など、スモールビジネスからエンタープライズ向けまでさまざまなソリューションが用意されています。
実際にSMSを送るときは、お客様とそのニーズを第一に考えることが重要です。お客様が好むコミュニケーション手段を優先し、最適なコミュニケーションを実践することが、SMSの効果的な活用につながります。
ソリューションの選択にお悩みの場合は、Twilioのエキスパートにご相談ください。お客様に最適なプランをご提案いたします。ぜひ、SMSの無料送信ができるTwilioの無料トライアルもご利用ください。

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