Twilio Messaging 〜 マーケティングやユーザーエンゲージメント向けの機能リリース

September 20, 2022
執筆者
レビュー担当者
Liz Yee
Twilion

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この記事はBill Higbeeこちらで公開した記事(英語)を日本語化したものです。

Twilio Messagingにおいて、マーケティングやユーザーエンゲージメント向けの機能リリースをいたしました。これには、メッセージのスケジュール送信機能(正式リリース)、短縮URL機能(ベータリリース)、リンク追跡機能(ベータリリース)が含まれます。これらの機能を活用することで、マーケティング担当者とそれをサポートする開発者は、マーケティングプロモーション、ロイヤルティ、顧客エンゲージメント、キャンペーンの最適化、ROIの最大化のためのソリューションを構築することができます。

しかし、これらはまだ始まりに過ぎません。将来的には、Twilioはマーケティングとユーザーエンゲージメント向けの機能スイートを拡張し、メッセージのタグ付け機能、ブロードキャスト(大量一括送信)機能、そしてマーケティングキャンペーンのユーザーエンゲージメント分析機能を追加していく予定です。(分析機能については、リアルタイムの可視化を管理画面上で行えるよう、既存のMessaging Insights機能を拡張する予定です。)

メッセージのスケジュール送信(正式リリース)

メッセージのスケジュール送信では、1回のAPIコールで将来の日時においてメッセージが配信されるように予めスケジュールする機能が提供されます。TwilioのMessaging Service機能を前提とし、Twilio Programmable Messaging APIを利用することで、ユーザーはSMS、MMS、WhatsAppメッセージをスケジュール送信するようTwilioにリクエストするだけですみます。日時管理やキャンセル処理等はTwilioインフラ側で請け負います。

"メッセージのスケジュール送信機能により、当社チームはアプリケーションへの要求をよりよく管理できるようになりました。特にピーク時の効果が顕著です。" 〜 RiskWire, LLC 共同設立者 Ken Saitow 氏

マーケティング担当者は、受信者のタイムゾーンによって異なる配信を考慮するなど、適切なタイミングで「送信」を行う必要がなくなることを喜ばしく思うことでしょう。さらに、マーケティング担当者は、メッセージスケジューリングを使用して、予約のリマインダーやオンラインレビューの完了要求など、顧客体験とロイヤルティの向上を促進する他のユースケースをサポートすることができます。

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短縮URL機能とクリック追跡機能(パブリックベータリリース)

ハイパーリンクはSMS、MMS、WhatsAppのマーケティングメッセージにおいて欠かせない存在ですが、同時に、視認性と配信性の最適化にも配慮する必要があります。

短縮URLソリューションがない状況においては、マーケティング担当者は長いメッセージが複数のセグメントに分割され、リンクが折れ曲がりクリックできないという可能性すらあります。さらに、マーケティング担当者が一般に公開されている短縮URLソリューションを使用する場合、通信事業者が不正行為を抑制する目的でサードパーティーのリンクを頻繁にフィルタリングすることがあるため、これまで送信メッセージのフィルタリングを経験したことがある方がいらっしゃるかもしれません。

Twilioが新たに短縮URL機能をパブリックベータ版としてリリースした背景がここにあります。

"Twilioの短縮URL機能によって、クリックスルー指標をよりよく理解できるようになりました。短縮URLの活用を通じてすべてのメッセージ種別で配信プログラムの成功度合いを比較し、どのようなリンクをメッセージに含めれば顧客に役立つかを把握することができます。" 〜 デルタ航空、デジタルエクスペリエンス担当マネージャー、ルーシー・トンプソン氏

短縮URL機能は、Twilio Programmable Messaging APIのMessaging Services機能のなかのサブ機能です。これによりマーケティング担当者は、自社の登録済みブランドドメインでコミュニケーション内のリンクを短縮し、SMS、MMS、WhatsAppの各メッセージにおけるユーザーエンゲージメントを追跡することができます。

短縮URL機能はTwilio Programmable Messaging APIに組み込まれているため、既存のTwilio Messagingのお客様であれば最小限の実装変更ですぐにでも利用開始いただけます。メッセージ本文に含まれる長いURLは、メッセージ送信リクエストの実行時に自動的に検出され短縮されるため、リンクを短縮してからメッセージを送信するために、別途APIコールを行う必要はありません。

配信性と信頼性の向上

今回の短縮URL機能(Link Shortening)では、URL内に企業ブランド名を使用することで、キャリアのメッセージフィルタリングを軽減し、受信者の信頼とクリックの可能性を高めます。短縮URLによりメッセージ受信の確率を最大化しエンゲージメントにおける信頼性を高めることで、マーケティングキャンペーンのROIを最適化できます。

クリック追跡を通じたデータ解析と最適化

短縮URL機能には、Webhookの機構を通じて動作するクリック追跡機能も付随します。マーケティング担当者はクリック率(CTR)の報告と最適化、A/Bテストの実施、ROIの最大化が可能となります。

短縮URL機能では、短縮された個々のハイパーリンクにユニークな10文字の識別子(スラッグと呼ばれます)が付きます。スラッグにより、個々の受信者のエンゲージメントまできめ細かく分析することができます。

Twilio Messagingの短縮URL機能とクリック追跡機能は、パブリックベータ期間中、無料でご利用いただけます。

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今後のロードマップ 〜 Twilio Messagingのマーケティングやユーザーエンゲージメント向けの機能

Twilioでは、マーケティングとユーザーエンゲージメント向けのメッセージング向けの機能スイートを拡張することに専念しています。2022年には、短縮URL機能の正式リリースを開始することに重点を置いています(予定)。

また、メッセージのタグ付け(Message Tagging)機能のベータ版リリースに向けて取り組んでいます。メッセージのタグ付けにより、マーケティング担当者はキャンペーンの分類・報告・分析・最適化を簡素化、そして強化できるようになります。

2023年においてもTwilio Messagingの機能スイートを拡張し、例えば大量一括送信機能の簡素化版や、マーケティングキャンペーンのユーザーエンゲージメント分析機能(ダッシュボード)を提供する予定です。

マーケターと開発者のためのTwilio体験の簡素化

メッセージのスケジュール送信、短縮URL、クリック追跡といった機能により、マーケターや開発者はニーズに合ったソリューションを簡単に構築できるようになります。

Twilio Messagingのマーケティング利用についての詳細は、以下の各リソースをご確認ください。本稿でご説明した新機能を円滑にご利用開始いただけると思います。

最後に、今後のさらなる機能強化やリソースの展開にご期待ください。コミュニケーションの未来を創造しましょう!

Bill HigbeeはTwilio Messagingのシニアプロダクトマネージャーを務めています。API、SaaS、テレコムなど、20年以上にわたるテクニカルマーケティングの経験があります。顧客エンゲージメントの向上を支援していないときは、スキーやゴルフなど、アウトドアで楽しんでいることが多いようです。whigbee@twilio.com または linkedin.com/in/billhigbee までお気軽にご連絡ください。