Twilio Frontlineでリレーションシップ管理担当とクライアントを繋ぐ – 正式リリースのお知らせ

March 15, 2022
執筆者
レビュー担当者

FrontlineGAJP

Frontlineの(新規)販売終了について: 2023年2月9日現在、Twilio FrontlineへのアクセスはFrontlineの既存のお客様のみに限定されています。Frontlineサービス提供の詳細については、ヘルプセンターの記事(英語)をご確認ください。

この記事はMarc Devensこちらで公開した記事(英語)を日本語化したものです。

  • クライアントとのリレーション管理を担当する営業等向けのモバイルファーストアプリであるTwilio Frontlineが正式リリースされました。関連のAPIも公開されており、Twilioならではのカスタマイズ性も備わっています。こちらでデモをご確認いただけます。
  • Twilio Frontlineには、ベータプログラムの中盤以降、音声通話機能のネイティブ対応*1、HIPAA準拠*2、Webインターフェース*3などの新機能が備わりました。(*1 「+81」で始まる日本の電話番号には対応していません。*2 HIPAA自体が北米のヘルスケア向けの法律・規定であるため、国内には直接の関連性はありません。*3 Frontline全体としては正式リリースですが、Webインタフェース部分については未だベータリリースです。)
  • 小売業、ヘルスケア、金融サービスなど、業種を問わずさまざまな企業がTwilio Frontlineを利用し、パーソナライズされたクライアントエンゲージメントを実現しています。

企業が好むコミュニケーション方法に対して顧客に合わせてもらう時代はもう終わりました。顧客は明らかに対話型のメッセージチャネルを求めています。しかし多くの企業はそれに応えるための取り組みを始めたばかりです。Twilioは、このデジタルファースト時代に企業と顧客のギャップを埋めるための努力を続けてきました。今回その流れのなかで、Twilio Frontlineが正式リリースとなっています。

営業担当者等はクライアントとのリレーション管理を行うにあたり、メッセージや音声通話を活用する必要がありますが、未だに多くの企業が時代遅れの対応を続けており、コンプライアンス面のリスクにさらされています。例えばメールについて、個人のメールアドレスを使ってクライアントとの間で業務メールのやり取りを行っているケースは減りつつあり、電子メールにおける同様の課題は一昔前にほぼ解決されていると言えます。一方で、メッセージと音声通話に関しては透明性と管理性が依然として低いのが現状で、営業担当者が今話しているのは誰か、その頻度はどの程度か、対話内容は何か、などを把握するのが困難です。

Twilio Frontlineは、営業担当・リレーションシップマネージャー向けのカスタマイズ可能なソリューションで、セキュリティとコンプライアンスを維持しながら、SMS、MMS、WhatsApp、チャット、音声通話などのチャネルを介して営業部門等がクライアントとパーソナライズされたデジタルリレーションを構築するように設計されたCPaaS業界でも類を見ないアプリケーションです。以下では、Twilio Frontlineで何ができるかを見ていきます。

Frontlineの新機能

Twilioは過去数か月間、営業担当者等の仕事をさらに効率的にし、コンプライアンスに準拠したコミュニケーション等のビジネスニーズに応えるための画期的な新機能と新提案に取り組んできました。以下がその一例です。

音声通話のネイティブ対応

音声通話機能がFrontlineに統合され、メッセージ履歴の中で前後関係が分かる形で通話を発信できるようになりました。営業等のリレーション管理担当は、メッセージと音声通話を利用し、顧客とシームレスにエンゲージメントできる一方、対話のすべてのやり取りがログに記録され、CRMに送り返されます。

Frontline voice calling example JP

HIPAA準拠

医療保険の携行性と責任に関する法律(HIPAA)の対象となる組織は、Frontlineにより患者の機密情報を安全に扱えるようになります。HIPAA準拠を意識したTwilioベースのシステム構築方法で、Twilioのガイダンスをご確認いただけます。

Webインターフェイス

Frontlineはモバイルファーストのアプリではありますが、もはやモバイルのみのアプリではありません。現在(2022年5月時点)プライベートベータリリースの下でWebインタフェースが利用可能です。これにより営業等のリレーション管理担当は、オフィスでパソコンで作業していようが、外回り中でスマートフォンにしかアクセスできない状況であろうが、クライアントとシームレスにエンゲージできます。

Frontline Web Interface JP

カスタマーエンゲージメント・プラットフォームを強化

Twilio FrontlineはTwilio Conversations API上に構築されており、営業等のリレーション管理担当がクライアントとの間で文脈に応じた対話を行えるよう、さまざまな柔軟性が提供されます。たとえば、希望するチャネルの追加、メッセージルーティングロジックのカスタマイズ、CRMとの統合、カスタムコンタクトディスプレイフィールドの取り込み、等です。

Frontlineが営業等のリレーション管理担当を支援する一方、差別化されたエンゲージメントというものはビジネスのすべての側面に関連してきます。Twilioの顧客エンゲージメントプラットフォームでは、顧客データプラットフォーム(CDP)であるTwilio Segmentを活用したデータ統合にも注力しており、Twilio Flexによるサービス、Twilio Engage*4によるマーケティング、Twilio Frontlineによる営業リレーション構築の推進を通じて、コネクテッド・デジタルエクスペリエンスを企業の皆さまがシームレスに実現する基盤を提供しています。

Twilio CEP JP

Twilioの顧客エンゲージメントプラットフォームにより、企業の皆さまがデジタルリーダーとして消費者を知り、理解し、エンゲージするために必要なすべての要素が、世界的に信頼されている単一のプロバイダー(Twilio)から提供されます。さらに、顧客が好むチャネルを介してより信頼性の高いデジタル関係を構築できるように、Frontlineが営業等のリレーション管理担当者を支援します。

Frontlineを活用して差別化されたエンゲージメントを実現する企業

IDCのリサーチ担当バイスプレジデント、Courtney Munroe氏は次のように述べています。「今日のデジタル世界では、クライアントと、顧客担当の従業員(特に営業担当者)がシームレスにコミュニケーションできるようにすることは、企業の必須事項です。多様なタッチポイントを用意して差別化し、顧客が好むチャネルを利用してパーソナライズされた安全なコミュニケーションができるようにすることは、持続可能な顧客エンゲージメントと成長に不可欠です」

プライベートリリースから正式リリースに至るまでの間、Twilioは多くの革新的な企業と連携してきましたが、どの企業も、「長きにわたって続く、差別化された顧客エンゲージメント」という同じ目標を共有しています。小売業、ヘルスケア、金融サービスなど、業種を問わずさまざまな組織が、カスタマイズ可能なアプリの柔軟性に投資し、そのリレーション管理担当者に特化したエクスペリエンスを構築してきました。

「今日のデジタル世界では、クライアントと、顧客担当の従業員(特に営業担当者)がシームレスにコミュニケーションできるようにすることは、企業の必須事項です。多様なタッチポイントを用意して差別化し、顧客が好むチャネルを利用してパーソナライズされた安全なコミュニケーションができるようにすることは、持続可能な顧客エンゲージメントと成長に不可欠です」- IDCのリサーチ担当バイスプレジデント、Courtney Munroe氏(IDC、リサーチ担当バイスプレジデント)

小売業

リピーターを増やすには、ブランドロイヤルティが不可欠です。顧客との関係を深めるために、小売業者は専門的に調整したエクスペリエンスを大規模に作り出すことを検討しており、ロイヤルティのステータスや好みなどの詳細をFrontlineアプリに直接取り込んでいます。

グローバルな小売業者は、クライアントが新しい春ものコレクションやブーツに対して質問がある場合に、テキストメッセージで簡単かつ迅速に回答を送ることができます。また、回転率の高い業界であるため、小売業者が対話のコントロールを維持し、履歴のログをCRMに保存することにより、長期にわたり対話の整合性を維持できます。

ヘルスケア

ヘルスケア系(含: ライフサイエンス)の組織は、高品質のデジタルファーストなサービスと差別化されたエクスペリエンスを提供する必要があります。一方で、規制に合わせるために、コンプライアンスに準拠した顧客エンゲージメント戦略を実装することが重要です。

例えば、グローバルな医薬品業界では、ヘルスケアプロバイダーのデジタル窓口への接続が容易である必要があります。中南米、ヨーロッパ、中東、アフリカで主流のチャネルはWhatsAppです。多くの組織が、シームレスな対話を実現するパーソナライズされた安全かつセキュアな方法として、Twilio Frontlineに期待を寄せています。医療や研究に使用される用語は複雑なため、独自の業界特化スペルチェックを実装し、やり取りごとに担当者が簡単にスペルを正すことができるようにもなります。

金融サービス

金融サービス系の組織は、消費者の信頼を高めながらデジタル変革を促進することに注力しています。コンプライアンスに準拠した顧客エンゲージメントは、この業種のニーズの中核です。なぜなら顧客担当の従業員には、組織を多大な規制リスクに晒さず、希望するチャネルを介してエンゲージする能力が必要であるからです。

これらの業種は、資産管理から企業金融・投資銀行まで、一日中外回りをする従業員を多く抱えています。彼らはSMSやWhatsAppなどのチャネルを介してコンスタントに関係を構築し、長年にわたり信頼と価値を確立し、会社の業績を支えています。高度に規制された業界にあるこれらの組織は、Frontlineを利用してコンプライアンスを維持し、同時に対話のための一元化された場を提供しています。

各種デモでFrontlineを実感してください

Twilio Frontlineはカスタマイズ可能で、コンプライアンスに準拠した、従業員フレンドリーなユーザーエクスペリエンスを提供します。ITチームは開発コストを抑え、コンプライアンスを維持しながら営業担当者にアプリを提供できます。以下のリンクから、そのデモをご確認いただけます。

  • Twilio Frontlineのインタラクティブ・デモはこちら(英語コンテンツ、セルフサービス形式の紙芝居風デモ)
  • Frontlineのライブデモのキャプチャはこちら(英語コンテンツ、20分強)
  • ビジネスニーズに合わせたデモのご依頼はこちら

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