日本人の忍耐力
本調査「デジタル忍耐力調査:アジア太平洋地域のデジタルユーザーは我慢の限界を超えているのか」 (Decoding Digital Patience: Are Asia Pacific’s Digital Users Losing Their Cool?)(以下、デジタル忍耐力調査) によると、日本の消費者の約9割(88%)が「カスタマーサポートを受ける際には忍耐強く、礼儀正しくある必要がある」と感じている一方で、実際にオンライン上で購買やサービス対応といったやり取りする際に「忍耐を保っている」と答えた人は65%(アジア太平洋平均:68%)にとどまりました。
日本の消費者は、AIによるカスタマーサポートを受ける際の忍耐力が調査国の中で最低であることがわかりました。人間の担当者と電話で話す場合は76%、ライブチャットでやり取りする場合は67%が「比較的忍耐強くいられる」と回答した一方、AIチャットボットと対話する際は55%、自動音声メニューとでは54%しか「比較的忍耐強くいられる」と回答しておらず、大きく低下する結果となりました。
カスタマーサポートに対する忍耐力の低さは、日本に根づく迅速で効率的なサービスを求める文化的な傾向を反映しています。日本の消費者は、問題が19分以内(アジア太平洋平均:24分)に解決されることを期待しており、これは調査国の中で最も短い結果となりました。そして、カスタマーサポートの満足度が自身の想定した期待値を下回った場合、30%の日本人がその企業・団体に抱く印象が下がり、29%がセルフサービスへの引き継ぎを、26%がやり取り自体をやめてしまうと回答しました。
自動化されたサービスが、人間による対応と同等の共感や効率性を発揮できない場合、サービスを提供する企業・団体は消費者からの信頼やつながりを失うリスクがあることが明らかになりました。
の調査対象者が、「日常のやり取りでは、辛抱強さと礼儀正しさが求められている」と感じていることがわかりました。