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顧客エンゲージメントプラットフォーム(CEP)とは?

顧客との関わり方、ブランドアドボカシー構築の最新の方法をご紹介します。

顧客エンゲージメントプラットフォームとは?

私たちは、顧客エンゲージメントの黄金時代に足を踏み入れようとしています。顧客のファーストネームをテキストやメールに掲げてパーソナライズするだけでは、もう通用しません。今日、企業は顧客の行動や好みを真に理解し、期待を上回るエンゲージメントを提供する必要があります。

しかし、現状のままの顧客エンゲージメントは、必ずしも素晴らしいものではありません。Twilioの『顧客エンゲージメント現状分析 2022』では、88%の企業が、エンゲージメント戦略においてパーソナライズは「極めて重要」、または「とても重要」と報告しています。しかし企業の4分の3(75%)が、「良い」または「非常に優れた」パーソナライズサービスを提供していると主張する一方で、それに同意する顧客は半分以下(48%)です。

企業の75%が、提供するパーソナライズサービスは「良い」または「非常に優れている」と主張しますが、それに同意する顧客は48%です。

この著しい食い違いは、双方に多くの不満を残しています。顧客データを理解しなければ、企業もその顧客も不満が残ります。顧客との関わりは、口で言うほど簡単ではありませんが、顧客の体験に付加価値をもたらし、貴社のブランドを顧客に最初に思い浮かべてもらうようにすることができます。

では、企業はどうすればデジタルノイズを切り抜け、パーソナライズされた安全な方法で顧客にリーチできるのでしょうか。顧客エンゲージメントプラットフォームの出番です。

顧客エンゲージメントプラットフォーム(CEP)とは?

顧客エンゲージメントプラットフォーム(CEP)は、企業がシームレスで信頼性の高い魅力的な顧客体験を大規模に提供できるよう支援する、柔軟なソフトウェアソリューションです。企業はファーストパーティデータから得られたインサイトを活用し、顧客コミュニケーションをパーソナライズして、永続的なロイヤルティを構築することができます。このソフトウェアは、ビジネスがすべてのやり取りを長期的な関係に変え、顧客離れを抑えるのに役立ちます。

顧客エンゲージメントプラットフォームを使用するメリット

顧客エンゲージメントプラットフォームを使用して、顧客とのコミュニケーション、対応、継続的なやり取りの方法を管理するブランドが増えるにつれ、顧客体験は中核的なビジネス戦略になりました。ここでは、企業にも顧客にも共通する、顧客エンゲージメントプラットフォーム使用の5つのメリットを紹介します。

 

企業は、次のようなCEPの主なメリットを活用しながら、その過程で顧客生涯価値を向上させることができます。

顧客エンゲージメントプラットフォームの5つの主なメリットを確認する

 

信頼できるデータにより顧客体験の向上をはかる

パーソナライズされた顧客体験が、揺るぎない顧客ロイヤルティを構築することは周知の事実です。多くのデジタルショッピング体験やコネクテッドTVのストリーミングサービスで受けるお勧めを見れば一目瞭然です。パーソナライズされた体験はそれ自体が売りになるのです。

パーソナライズされた顧客体験は、揺るぎない顧客ロイヤルティを構築します。

一方で、このような経験を支えるデータを得ることは非常に困難です。企業は、巨額の資金、時間、技術力を投じて独自の顧客エンゲージメントプラットフォームを社内で構築するか、マーケティングスタックや顧客サポートプラットフォーム、レガシーCRM、その他数え切れないほどのツールなど、既製のソリューションを使用してパーソナライズを断片的に組み合わせる必要があります。しかし、これらのシステムはそれぞれ独立し、横のつながりがないままです。

また、企業が顧客との関わり方をパーソナライズする際に、サードパーティクッキー(データ管理プラットフォームから購入したデータ)だけに依存している場合は、すぐに新しい戦略が必要になるでしょう。FirefoxとSafariではすでにサードパーティクッキーへのアクセスをブロックしており、Google Chromeも2024年にはこれに追随するでしょう。従来のプロセスとシステムは、現代の顧客ジャーニーやプライバシーの期待に応える拡張やサポートを目的として構築されたわけではありません。

最新の顧客エンゲージメントプラットフォームでは、顧客データプラットフォームCDP)を使用して、さまざまなソース(アプリ、Webサイト、POSシステムなど)からファーストパーティデータを収集し、1つの統一された顧客ビューにまとめます。そこから、CDPはデータを分析してアクティブ化し、個々の顧客に合わせて、よりパーソナライズされた体験を作成します。これはすべて、未検証のサードパーティデータを使用するのとは対照的に、単一のプラットフォームで安全に行われます。

従来は、社内でこれを実行するのは、時間と費用の両面で大きな負担になりました。幸いなことに、CDPソリューションは比較的手頃な価格で利用しやすいため、企業が容易に所有権を持ち、ファーストパーティデータを顧客のために役立てることができます。

顧客が好むチャネルで、どこでもリアルタイムに顧客と関わる

顧客の好みが尊重されなければ、どれほど体験がパーソナライズされていても意味がありません。終わりのないマーケティングメールから、自動化されたカスタマーサービスのヘルプ電話に費やした時間まで、こうした柔軟性のないコミュニケーション方法しか取れないブランドからは、顧客が離れて行きます。

顧客は自主性を求め、ブランドとのコミュニケーション方法をコントロールしたいと考えています。また、91%の顧客が、不満を感じる顧客体験をした後では、その会社との取引をやめると回答しており、顧客が求める前に顧客が何を望んでいるかを考えるべき時が来ています。

Communications Platform as a Service(CPaaS)テクノロジーは、企業に顧客エンゲージメントチャネルをフルセットで提供します。このテクノロジーは、最新の顧客エンゲージメントプラットフォームと統合することにより、顧客が企業とのエンゲージメント方法を選択できるようにします。

これは、最新の顧客エンゲージメントプラットフォームにおいて、選択というメリットが真に発揮されるところです。企業とのやり取りの方法について顧客に発言権を与えることにより、顧客ロイヤルティの構築に役立ちます。

ビジネスニーズに合わせてソリューションをカスタマイズ

TwilioのCOVID-19デジタルエンゲージメントレポートによると、2020年に53%の企業が、顧客の期待に応えるために新しいデジタルチャネルを追加しました。その時点では、こうした製品はうまく機能していました。しかしわずか数年後、デジタル化の推進が継続する中、同じ企業が、顧客のニーズの変化に対応しきれないソリューションに縛られています。

2020年には、53%の企業が、顧客の期待に応えようと、新しいデジタルチャネルを追加しました。

テクノロジーは常に進歩しているため、企業は将来を見据えて購入する必要があります。最新の顧客エンゲージメントプラットフォームなら、企業はニーズの変化に応じて柔軟に拡張やカスタマイズができます。これにより、企業は技術コストと運用コストを削減しつつも、顧客の期待に継続的に応えることができます。

最新の顧客エンゲージメントプラットフォームなら、企業はニーズの変化に応じて柔軟に拡張やカスタマイズができます。

たとえば、顧客が主なコミュニケーション手段としてメールを好む場合、企業はメールマーケティングの規模を拡大し、SMSアウトリーチの規模を縮小することができます。同じビジネスでも、自動チャットボットを構築して、顧客が自分で回答を見つけられるようにし、電話応対時間を短縮することができます。病院では、物理的な待合室を使用するのではなく、医師の準備ができたときに患者にメールを送信することができます。企業は、これらをすべて単一のプラットフォームで実行し、企業と顧客の両方のデータを安全に保つことができます。

CEPで最新のエンゲージメントを推進する時が来た

顧客ロイヤルティはかつてないほど重要となり、企業が顧客にリーチするために使用するプラットフォームもこれほど不可欠とされるのもかつてないことです。Twilio Segmentなら、あらゆるチャネルでデータ主導のコミュニケーションをパーソナライズし、優れた顧客体験を実現できます。

企業が今日のエンゲージメントエコノミーのリーダーであるためには、柔軟でパーソナライズされた信頼できるエンゲージメントソリューションを提供することにより、あらゆるタッチポイントの中核に顧客を据える必要があります。Twilioの顧客エンゲージメントプラットフォームは、これらすべての特性を実現すると同時に、コスト効率に優れ、使いやすさを備えています。

Twilioの顧客エンゲージメントプラットフォームは、エグゼクティブとその企業が競争力のあるROIの優位性を構築し、ブランドロイヤルティを高め、長期的な収益性を向上させるのに役立ちます。その詳細については、「エグゼクティブリーダーの顧客エンゲージメントガイド」をご覧ください。

 

顧客が本当に重視し、求めているものが何かを知ることにより、顧客との取引は生涯続くエンゲージメントへと変わります。

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