高品質なビデオ体験を大規模に提供〜Video Insights機能の知見を活用

October 20, 2021
執筆者
レビュー担当者
Mia Adjei
Twilion

Build High Quality Video Experiences at Scale with Video Insights, Now in Public Beta JP

この記事は、プロダクト担当のSean Colemanが、こちら(英語)で執筆した記事を日本語化したものです。

Twilio VideoサービスにてVideo Insightsがパブリックベータ版としてご利用いただけるようになりました。

Video Insightsは、Twilioコンソールからアクセス可能なダッシュボード機能として提供され、ビデオアプリケーションの使用状況や品質を確認したり、ビデオセッションに関連したRooms(ルーム)やParticipants(参加者)の傾向を把握できます。また問題が発生した際には、簡単に解析・解決することができます。これにより、お客様のビデオ体験の品質向上、Twilio Videoサービスが利用されなくなる状況の回避、急速な規模拡大を安心して実施いただけることにつながります。

Twilioは、お客様に最高のデベロッパーエクスペリエンスを提供するよう努めています。これは、革新的なビデオ体験を構築し、市場投入までの時間を短縮するためのプラットフォームとツールキットを提供することを意味しますが、ポイントは、お客様のビデオ体験の質を犠牲にすることなく、貴社のビデオアプリケーションサービスを迅速かつ確実に拡張するために必要なツールを提供する点にあります。Video Insightsは、グループ、P2P、および WebRTC Go の各ビデオルーム種別の開発者に、追加費用なしで今すぐご利用を開始いただけます。

この記事では、まず今回リリースのハイライトと主要機能を紹介し、その後Video Insightsを今すぐ使い始める方法を説明します。Video Insightsは、Twilioコンソール上で表示・ご利用可能です!

Video Insightsのハイライトと主要機能

ビデオアプリケーションのパフォーマンスをダッシュボードで確認

ビデオアプリケーションを新規に構築したり、ユーザーベースを拡大する際には、アプリケーションの使用状況やパフォーマンスを可視化する必要があります。Video Insightsダッシュボードは、すべてのルームと参加者の主要な指標を俯瞰的に見ることができます。

Screenshot of Video Insights Dashboard Overview JP

以下で、主要なチャートとその使い方を簡単にご紹介します。

ROOMS

ビデオ通話がうまくいかなかったとき、ユーザーが時間を割いてサポートチームに連絡してくれることもあれば、そうではなく単に使うのをやめてしまうこともあります。このチャートでは、状況の把握に取り組み、引き続きビデオアプリをご利用いただくために必要な可視性を提供することを目的として、Roomsの時系列チャートと、一部参加者のビデオ体験に影響を与えた可能性があると分類されたRoomsの分布が表示されます。

この分布を確認することで、ある程度のあたりを付けた状況下にアプリロジックの更新を展開したり、問題のあるRoomsにドリルダウンしてトラブルシュートを開始することができます。

Graph of rooms over time JP

PARTICIPANTS

Twilio Videoサービスは、WebRTCテクノロジー上で構築されています。WebRTCの主な利点の1つは、ユーザーによるBYOD (Bring Your Own Device) を可能にすることですが、ビデオのパフォーマンスに関しては、すべてのデバイスやソフトウェアが同じように構成されているわけではありません。ユーザー環境の構成を良く理解し、品質に悪影響を与えている可能性のある共通点を見出すために、このチャートでは参加者の内訳を時系列で表示しています。

また、参加者をブラウザなどの主要な特性ごとにセグメント化したり、問題があると分類された参加者をフィルタリングすることもできます。

Graph of participants over time JP

MINUTES

ビデオアプリケーションを新規構築したり、既存サービスにビデオ機能を追加する際、利用を促進したいと考えるでしょう。このチャートでは、参加者数と録画時間の推移を、1週間前の履歴データと対比表示しています。これにより、週ごとの増減や、曜日や時間帯ごとの利用状況を把握することができます。

Graph of minutes over time JP

検出された問題のトラブルシュートが容易に

2020年9月末にVideo Log Analyzer機能*がコンソールでご利用いただけるようになりました。この機能は、開発者がアプリケーションを新規構築するときや拡張するときに発生しがちな問題をトラブルシュートするのに役立ちます。一方でお客様からいただいたフィードバックに基づき、Video Log Analyzerを完全に刷新するものとして、Video Insightsツールキットの一部として今回あらためてトラブルシュート系の機能を提供いたしました。

(* 日本語訳上の独自補足: 関連する英語ブログ記事「Getting to Know Video Log Analyzer」)

お客様から求められていたものは、「品質が悪い」というようなエンドユーザーからのハイレベルなクレームから始まりつつも、実際に何が起こったのかを効率的に診断できることでした。このようなクレームは、一般的には具体的な情報がなく、非常に不満を持っているエンドユーザーから始まります。

エンドユーザー側に問題がある場合、エンドユーザー自身が問題を解決できるようにサポートする必要があります。また、アプリケーションに変更を加えて不具合を修正したり、ロジックを最適化する必要がある場合もありますが、いずれの場合でも問題を診断し、ユーザーの問題を解決するために、データをすぐに利用できるようにしておく必要があります。

問題を迅速に診断したり、「問題のある」参加者を特定したりするのに役立つようルームサマリーには、ビデオセッションに伴う品質指標に基づいて検出された問題がすべて表示されるようになりました。

Example detected issue in room summary JP

検出された問題の一覧については、ドキュメントの「Detected Issues」セクションをご確認ください。

各参加者のインターバルごとの品質指標で深掘り

対象となる参加者を特定した後、「Participant Summary」(参加者サマリー)でより詳細な情報を確認することができます。Video Insightsでは、音声とビデオの両メディアについて、セッション中の品質をよりよく評価できるように、各参加者のインターバルごとの品質指標チャートが表示されるようになりました。

VI-participant-summary-JP.gif

表示される指標の詳細は、ドキュメントの「Participant Summary」セクションをご確認ください。

Video Insightsを今すぐお試しください!

Twilio Videoをすでにご利用のお客様は、Twilio コンソール上のVideo Insightsダッシュボードにアクセスするだけで、今すぐご利用いただけます。

詳細を知りたい方はドキュメントをご確認いただくか、2021年10月に開催されたSIGNALカンファレンスイベントのセッション「Introducing Twilio Video Insights」を視聴ください。

(日本語訳上の独自補足: ご視聴いただくにあたって、有償アカウントが必要になります)

また、Twilio Videoのご利用がまだの方は、Web / iOS / Android向けのクイックデプロイメントアプリケーションをぜひご確認ください。

これらのアプリは簡単に導入いただけると思いますので、ルームを作成して友人や同僚を数人招待し、Twilioコンソールにアクセスすることで、ダッシュボードを通したルームの稼働確認ができると思います。

今後の展開

今回のリリースは、Video Insights機能の始まりにすぎません。ビデオセッションの分析、監視、トラブルシュートのニーズを解決するためにVideo Insights機能を鋭意改善しながら、今後お客様とパートナーになれることを楽しみにしています。

お客様がTwilio Video Insightsを使ってスケールアップされるのを楽しみにしています。