RCSとTwilioの利用を開始
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RCSとTwilioの利用を開始
Androidに続きiOSもRCSメッセージ対応となったことで、これまではSMSが担ってきたビジネスコミュニケーションを、RCS(リッチコミュニケーションサービス)によるブランドメッセージングへとスムーズにアップグレードできるようになりました。
RCSは、認証済みの送信者からのリッチメッセージを、インターネット接続やキャリアネットワーク経由で配信するプロトコル。メッセージは受信者のネイティブメッセージングアプリに直接届きます。大型メディアファイルのほか、RCSはインタラクティブな要素やクリック可能な要素、より長いメッセージ、既読確認などにも対応しています。お使いのスマートフォンとキャリア、そして受信者のキャリアもRCSをサポートしている場合、スマートフォンのメッセージングアプリには、次のように区別して表示されることがあります。
上の例では、2人目の受信者のプロフィールアイコンに小さな吹き出しが付いています。
従来通りSMSでテキストメッセージをやり取りしている場合、メッセージングアプリ下部のプロンプト欄は次のように表示されます。
一方、受信者と送信者の双方がRCSを利用している場合、表示は次のようになります。
顧客エンゲージメントを高めるために、RCSメッセージングを活用する企業が急増しています。RCSを活用することで、ブランデッドコミュニケーションが実現できるからです。ブランド名やロゴ付きで送られるRCSメッセージを、顧客はより信頼します。
設定は 簡単です。Twilioは最近、RCSメッセージングのパブリックベータ版をローンチしました。この記事では、最初のRCSメッセージを送信するまでの手順をご説明します。取り上げる内容は以下のとおりです。
- Twilio RCSパブリックベータ版への参加
- RCS送信者プロフィールの作成
- テスト受信者の設定
- 最初のRCSメッセージの送信
- メッセージ配信インサイトの追跡
- 送信者のコンプライアンス審査の申請
では、始めましょう。
Twilio RCSパブリックベータ版への参加
このプロセスではまず、Twilioアカウントに登録します。登録は無料です。続いて、Twilioの[RCS Business Messaging]ページにアクセスし、[Get started](開始する)をクリックします。
フォームに記入し、RCSメッセージングベータ版へのアクセスをリクエストします。その際、TwilioアカウントのSIDを入力する必要があります。これはTwilio Consoleの[Account Dashboard](アカウントダッシュボード)ページで確認できます。
Twilioがリクエストを受信し確認すると、リクエスト送信者がベータ版に追加され、メールで通知が届きます。その後、Twilio Consoleでは、プログラム可能な通信に対応した製品の一覧にRCSベータ版が表示されるようになります。
ピンアイコンをクリックして、RCS機能をダッシュボード左側のクイックナビゲーションにピン留めできます。
RCS送信者プロフィールの作成
RCSベータ版に参加したら、アカウント用RCS送信者を作成する必要があります。RCS送信者は貴社に紐づけられるものであり、所定の送信者検証に合格し、コンプライアンス要件を満たすことが求められています。大企業の場合は、様々な事業部やマーケティンググループ用、あるいは顧客セグメント別に、複数のRCS送信者を作成することもできます。
このチュートリアルでは、当社用のRCS送信者プロフィールを1つ作成します。まず[Create new](新規作成)をクリックします。
今回のデモでは架空の企業を使用します。Coding + Coffeeというコーダー向けコーヒー関連用品を扱う扱う会社です。RCS送信者を作成する際に、送信者の表示名を指定します。この名前は受信者がメッセージを受け取った際に表示されるため、貴社名やブランド名をご使用ください。
続いて、その他のプロフィール情報を入力します。会社の説明を100文字以内で入力してしてください。
次に、ブランディングに関する情報やリンクを入力します。まず、会社のデザインガイドラインに沿った枠線の色を選択します。次に、ロゴ画像と大きなバナー画像を用意する必要があります。各画像の仕様は指定されています。
これら両方の画像をTwilioと当社RCSプロバイダーがダウンロードできるように、アクセス可能な公開リンクを提供する必要があります。公開URLをまだ用意していない場合は、Twilio Assetsをお使いください。これらをTwilioにアップロードして公開URLを生成できます。
送信者プロフィールの設定が完了すると、メッセージングアプリケーション上で自社ブランドをTwilioのプレビュー画面で確認できます。
テスト受信者の設定
次に、新しく作成したRCS送信者からテスト用RCSメッセージを送信します。送信者を作成後、[Add device to test this sender](デバイスを追加してこの送信者をテストする)をクリックします。
テスト受信者の電話番号の入力を求められます。ここには、RCSメッセージングをサポートしているキャリアとデバイスの電話番号を入力します。
入力したら[Invite](招待する)をクリックします。その番号の受信者に、テスターとしての招待メッセージが送信されます。受信者のデバイス上には次のように表示されます。
テスト用デバイスに表示された[Make me a tester](テスターになる)というリンクを受信者がクリックすると、招待が承認されたことになり、RCS送信者はテストメッセージを送信できます。
最初のRCSメッセージの送信
Twilio Consoleに戻ると、テスト受信者がテスターへの招待を承認したことが分かります。これを確認したら、最初のRCSメッセージを送信できます。テストメッセージとして、次のような基本的な内容を入力します。
[Send test message](テストメッセージを送信する)をクリックします。テストデバイスにRCSメッセージが届きます。
最初のRCSメッセージが送信されました。
ブランド名、ロゴ、説明文とともに、認証済みの送信者であることを示す青いチェックマークが表示されます。
今回のようなテストだけでなく、RCS送信機能を完全に利用できるようになると、リッチコンテンツ、大規模メディアファイル、インタラクティブ要素などを取り入れたメッセージを送信できます。
メッセージ配信インサイトの追跡
Twilioでは、メッセージの配信状況に関する詳細な情報も提供しており、追跡や分析に活用できます。メッセージ配信インサイトは、SMSやRCSを含むすべてのプログラム可能なメッセージング機能で利用できます。Twilio Consoleからアクセスする際は、ページ上部の製品検索バーで検索できます。
[Message Delivery Insights](メッセージ配信インサイト)をクリックすると、ページの左側にあるクイックナビゲーションの[Monitor](モニター)タブにこの機能が表示されます。
[Messaging Insights](メッセージングインサイト)ページで、すべてのメッセージング統計情報の概要を確認できます。[Delivery & Errors](配信とエラー)タブをクリックすると、送信メッセージの配信ステータスを確認できるダッシュボードが表示されます。
日付ごとのメッセージ一覧とそれぞれのステータスの詳しい分析結果を確認できます。
[View List of Messages](メッセージ一覧を表示)をクリックすると、条件に一致するメッセージが表示されます。この例では、特定の日に送信され、配信ステータスが[Read](既読)になっているすべてのメッセージを検索しています。
一覧に示された特定のメッセージをクリックすると、メッセージの詳細を確認できます。
これらの詳細情報は、送信に失敗したメッセージのトラブルシューティング、キャンペーンのメトリックスの把握、コストや送信のタイミングに関する数値の追跡に役立ちます。
送信者のコンプライアンス審査の申請
RCSメッセージングを活用してビジネスを立ち上げ、展開していくための手順を、ほぼすべて説明してきました。ただし、特定の国や地域の、テスターとして追加されていないユーザーにRCSメッセージを送信できるのは、TwilioのRCSプロバイダーによる承認を受けたRCS送信者に限られます。
コンプライアンス手順を進める前に、[Test](テスト)機能を使用して、RCS送信者のプロフィール情報がブランドガイドラインに準拠していることを確認してください。次のステップでコンプライアンス情報を送信すると、RCS送信者のプロフィールは編集できなくなります。
このステップでは、RCSメッセージを送信する国(または複数の国)を選択するよう求められます。この画面から明らかなように、RCSのメリットのひとつは、同一のRCS送信者が複数の国のユーザーにメッセージを送ることが許可される点です。
次に、サンプルメッセージとオプトアウトフローを示すスクリーンショットまたは動画の提出を求められます。プロモーションやマーケティングのメッセージのほか、トランザクションやユーティリティ関連のメッセージも含めて提出しましょう。新しいユースケースに拡大する際に、再度承認を得る手間を省けます。これには、先のステップで説明した[Test](テスト)機能が役立ちます。
次に、RCS送信者とユーザーとの具体的なインタラクションに関する情報を提供します。
最後に、連絡先情報を提供します。Twilioが提携するRCSプロバイダーから追加情報の提供を求められる場合があるため、ブランドの正当な代表権限を持つ方の連絡先を指定してください。
このフォームの入力が完了したら、送信者のブランドプロフィールを含め、すべての項目をもう一度確認してください。送信後は、RCS送信者の情報は編集できなくなります。内容に問題がなければ、ボックスにチェックを入れて[Create](作成する)をクリックします。作成されたRCS送信者の情報は、審査のためTwilioのRCSプロバイダーに送信されます。
この最終段階のコンプライアンス審査は手間がかかると思われるかもしれませんが、これは欠かせないステップです。企業としては、「認証済みの送信者」チェックマークが付与される前に、審査チームがすべてのRCS送信者を徹底的に精査することを望むはずです。これは顧客を守り、信頼を築くことにつながるだけでなく、正当なビジネスを展開する企業を、詐欺業者やスパム送信者から明確に区別する役割を果たします。
コンプライアンス審査が完了し、承認を得ることで、他のメッセージングチャネルにはない、RCS独自の強力なメッセージング機能を活用できるようになります。
まとめ
RCSメッセージングは、現代の企業が顧客とのコミュニケーションを飛躍的に進化させ、エンゲージメントを高める強力な手段となります。これまで見ていただいたように、開始までの流れはとてもシンプルなので、今すぐ始めることができます。