Twilio SIGNAL 2021 イベント〜お客様事例講演の振り返り

December 22, 2021
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SIGNAL21 follow-up 6 JP

SIGNAL 2021 カンファレンスのブログシリーズ、第6回目となります。

SIGNAL 2021を振り返るブログシリーズを、以下のように投稿してきました。

  • 第1回(Twilio SIGNAL 2021 カンファレンスの超速報)
  • 第2回(Twilio SIGNAL 2021 〜 基調講演の振り返り)
  • 第3回(SIGNAL TVをMCの立場から振り返る)
  • 第4回(Twilio SIGNAL 2021 イベント〜製品アナウンスの振り返り)
  • 第5回(TwilioQuest 3.2を使って自分だけのエクステンションを作成する)

第5回までで、イベント全体、基調講演、プロダクト系のアナウンス、デベロッパーを強く意識したコンテンツなどについて既にカバーした形となります。第5回から少し間が空いてしまいましたが(😱)、今回第6回では、ブレークアウト講演のなかでお客様事例講演に分類されるものについて幾つかご紹介したいと思います。テクノロジーをどのように活用され、当初の狙いをどのように実現され、効果を上げられたのかの側面になりますので、皆さまのご興味のある視点だろうと思います。具体的には、以下5社様について触れていきます。

  • Paack様、欧州、ロジスティクス
  • ANZ銀行様、豪州、金融
  • AXA様(香港・マカオ、保険)、BYJU's FutureSchool様(多国籍、オンライン教育)
  • Spotify様、北米、エンタメ系オンラインサービス
  • Giant Eagle様、北米、小売(食料雑貨店)

なお今さらではありますが、講演のオンデマンド再生において日本語字幕を利用できますので、ぜひご活用ください。(手順詳細はこちらのYouTubeヘルプをご確認いただけますが、クイックには以下スクショの手順となります。)

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Paack様

オンデマンド動画はSIGNAL公式サイトの「What's missing from your account security: Forward-thinking use cases for the risks you might miss」よりご視聴いただけます。

では早速1社目のお客様、欧州のPaack様です。Paack様はEC小売業者からのリクエストを受けて、お買い物をされたお客様へ荷物を配達する事業を行っておられ、弊社のSMSやアカウントセキュリティのプロダクトをご利用いただいています。

その特徴は、配達サービスの**既定として2時間枠程度でのスケジュール配達**のサービスを提供している点です。配達サービスの既定であり、オプションではない点が素晴らしいところで、以下掲載の写真、Paack様の配達用車両にも「You schedule, we deliver」とあるように、Paack様を特徴付ける点となります。ドライバーが倉庫や地域のヤードから荷物をディスパッチされた段階でお客様に最初のSMS通知が行き、配達の過程においても途中経過をお知らせするSMS通知が適宜配信されます。ここまでの段階で、配達先や配達時間帯を変更する機会がお客様にこまめに提供されています。また、最終的に配達目的地の近くに達したことを位置情報を基に配達プロセスが自動検知し、最寄りまで来ていることが更にSMS通知されます。(ここまでは通常のTwilio SMS利用。)

paack-JP

予定の時間帯と目的地のまま配達してOKと仮定して、お客様もしくはお客様の代理で受領予定の方にお届けにあがる段階、英語風に言えば「Last Mile」に入ります。そのうえで、実際に荷物をお渡しする段階で弊社のID認証系のサービスTwilio Verifyを活用するのですが、具体的にはドライバーが荷物の引き渡しを行う際にスマホアプリ上「引き渡す」ボタンを押します。

すると、Twilio Verifyが生成したワンタイムパスコード(OTP)が荷物の受領予定の方にSMS送信され、次いで例えば口頭でOTPがドライバーに伝えられ、最終的にドライバーはアプリ上にそのOTPを入力します。

この後、Twilio Verifyサービス側でOTP の突号処理が行われ、整合する場合にはアプリ上にその旨が表示され、同時にTwilio Verifyの通常処理として「突号処理=成功」の記録が残ります。これは、業務上「受領予定の方に引き渡せた」ことをPaack様側でも認識できたことを意味します。そのうえで、ドライバーは「引き渡せた」ボタンを押し、配達完了となり、同時に念の為受領されたお客様自身にも「引き渡し完了」のSMSが送信されます。(誤配達等であれば、この段階で概ね気付くものと思います。)

Twilio Verifyは、アカウントの初回開設、都度のログイン、EC購買や金融決済のシーンで多数のお客様にご利用いただいておりますが、Paack様のユースケースでは(A)Paack様(B)荷物を受領されるお客様あるいは代理で受領される方(C)ドライバー の3者が介在する構図で、Twilio VerifyのOTPコードがAによって生成・送信され、Bが受領し、Cが最終的にコードの検証処理をキックしているという点においてユニークであり、ご紹介するに値する事例だと考えました。Twilio Verifyの通常のユースケースでは「B=C」なのですが、荷物の着実な配達(お客様視点ではお手元に届いたこと)が課題となる事業だからこそBとCを「分離」する発想になったのでしょう。皆さまの周りにも「B≠C」でTwilio Verifyを活用しうるシーンはありますでしょうか!?

【ポイント】

  • 配達開始からSMSでコマメに配達状況をお知らせ ⇒ 配達時間枠や配達宛先の変更を可能にし、初回訪問時に荷物がお客様に引き渡される可能性を最大に高める。
  • 荷物の引渡時にID認証を活用 ⇒ ワンタイムパスコードの送信側(ドライバー)と受信側(受領者)を分けるユニークな形でID認証を実施し、荷物の確実な引き渡しを実現。

ANZ銀行様

オンデマンド動画はSIGNAL公式サイトの「How to add custom channels into Flex」よりご視聴いただけます。

次は豪州のANZ銀行様の事例です。弊社のコンタクトセンター向けサービスTwilio Flexをご利用いただいています。今回の講演は、どちらかというと少しテクニカルな内容とはなりますが、独自に行われたTwitterダイレクトメッセージ(DM)とのチャネル連携*についてご説明いただきました。(Twilio Flexから見た場合にはカスタムチャネルの追加となります。)

(* Twilio Flexにはチャネルフレームワークという概念があります。今回この枠組みを利用しておられますので、ご興味がありましたら弊社ドキュメントサイト「Task Channel Definitions」をご確認ください。)

さらに、Flexフローという考え方、およびフローがキックする宛先(Twilio Studio、Twilio TaskRouter、外部Webhook)という考え方についてもご説明いただいております。カスタムチャネル連携の実現においては柔軟性を提供する有用な枠組みとなりますので、同様にドキュメントサイト「Flex Flow Resource」を併せてご確認ください。

その後ANZ銀行のエンジニアのDylanさんから、実際のデモやハイレベルな設計についてご説明がありました。ちなみに、ソリューションをエンドツーエンドで構築するために、以下のTwilioプロダクトも利用されておられます。

  • Sync(チャネルフレームワーク用のデータ管理; コミュニケーション発信側のアイデンティティ(身元)とチャネルとの紐付け)
  • Functions(Twitter DM側のAPI実行やイベント処理のロジック実行)
  • CLI(Flexフローの設定管理やFunctionsコードのデプロイ)
  • Flex Plugin(Flexオペレータ画面のTwitter DM用カスタマイズ)

その他、Twitter DM側のインタフェースと上記構成要素がどのように関わるのか、Twitter DM側でどのような環境設定を事前にしておく必要があるか、等についても説明があり、筆者としてもためになる説明でした。

以下にTwitter DMによるお客様問合せのオペレータ画面イメージを掲載しておきます。

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コードスニペットについても一部解説いただきました!詳細なご説明をいただいたことが垣間見えると思います。

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関連するコードサンプルがDylanさんによりGitHub上で提供されていますので、ぜひご活用ください!

今回はTwitter DMを例にとった連携でしたが、APIやイベントの仕組みがある程度オープンに公開されていれば、同様のチャネル連携は他チャネルとの間でも十分に可能です。Flexのカスタマイズという側面からは、オペレータ画面のカスタマイズをFlexプラグインの機構とともにハイライトすることが多いのですが、他の側面もカスタマイズ可能ということをお伝えしたく、実践してくださったANZ銀行様の事例をご紹介いたしました。こういったカスタムチャネル連携を実践された他のお客様例としてezCater様(フードケータリング業界)が居られます。今回SIGNALで講演されたわけではありませんが、ezCater様のカスタマイズについて触れた弊社ブログ「Twilio Flex: Personalize with Plugins and Integrations」(英語)もありますので、参考にしてください。

【ポイント】

  • Flexでは、オペレータ向け画面(UI)だけでなく、お客様問い合わせがオペレータ画面に配信されてくるまでの処理要素についてもカスタマイズが可能!
  • カスタマイズ例はサンプルコード等として、Flexソリューションライブラリ、TwilioのCodeExchange、(上述のように)GitHubなどで参照可能。

AXA様およびBYJU's FutureSchool様

オンデマンド動画はSIGNAL公式サイトの「Reimagining virtual with Twilio Video: A panel with industry leaders on why video innovation is built not bought」よりご視聴いただけます。

さて、次はAXA様(香港およびマカオ;保険業)、BYJU’s FutureSchool様(多国籍;教育業)におけるビデオ利用の話となります。(1つの講演の中で2社様にご登壇いただきました。)

AXA様ですが、保険代理店のスタッフによる利用を含め、商品販売および契約後のフォロー提供の側面からパンデミックの最中においても事業継続するための一手法としてビデオを活用された事例です。ビデオ利用は、AXA様および代理店のスタッフが利用する既存の販売時点情報管理(PoS)アプリである「iPro」の中に統合されており、お客様側も送られてきたSMSメッセージ内のリンクをクリックすることでブラウザ上でビデオセッションが立ち上がり、両者ともに追加のアプリケーションをダウンロードすることなくビデオセッションが利用可能になっている点が特徴です。

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(左側が販売代理店営業側の画面、右側がお客様側の画面)

BYJU’s FutureSchool様については、2011年創業のエドテック分野の先進企業であり、Twilio Videoを利用し毎日25,000もの授業を、インド・ブラジル・メキシコ等に所在する教師の下に展開しておられます。(主だった授業は、数学・音楽・プログラミングで、生徒は米国・英国など様々な地域に分布するとのことです。)

BYJU’s様は元よりビデオコンテンツ(オフライン)を活用した教育に意識を置いておられましたが、パンデミックを契機として、**ライブ**ビデオを活用した教育に力を入れ始めたとのことです。その意義として、生徒が世界中のどこからでも高品質の教育を受けられる、教師側についても、能力があれば地域を問わず雇用を提供できる、といった側面をコメントされておられました。実際に生徒を対象としたNPSとして76超のスコアを得られているようで、想定される意義を実践されておられます。また、教育をより広い層の生徒に展開するために、約3倍の需要が見込まれるモバイルデバイスへの対応を進めておられるとのことでした。以下にSIGNALセッション当日に再生されたショートビデオからのスクショを示しますが、ぜひBYJU's様のYouTubeビデオ(約1分半)もご覧ください。

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(女性教師の指導の下、男の子が電子ピアノの授業を楽しく受講中)

AXA様は、ビデオソリューションの選定にあたって、既存PoSアプリへの統合を通してスタッフ側体験をシームレスに保つ観点からSaaSビデオサービスを「Buy」する選択肢が脱落したこと、またセキュリティやコンプライアンス要件について考慮を加えた結果としてTwilioサービスに落ち着いたことにも言及されていました。BYJU's様についても同様で、生徒・教師体験の設計にフォーカスし、ビデオセッションの確立・配信の詳細についてはプロバイダ(Twilio)に任せ、高品質サービスを提供してもらうことで、「教育を多くの生徒・教師の手に届ける」という事業ミッションの実現に注力したかったと仰っています。いずれも、皆さまのソリューション選定・検討において参考になる部分があろうかと思います。

両社ともに、パンデミックが落ち着いたとしても、保険業や教育業にとどまらず、ビデオに代表されるデジタル体験が促進されることに疑いはないと仰っているのが象徴的でした。

【ポイント】

  • ビデオ利用は、これまでの対面式エンゲージメントを置き換える目的のユースケースもあれば、エンゲージメントのレベルを上げる意味のユースケースもあり、デジタル変革(DX)の流れのなか、その適用を積極検討する価値がある。
  • 顧客エンゲージメントや従業員エンゲージメントをシームレスにする意味からも、SaaSビデオソリューションの利用ではなく、ビルディングブロック式のビデオサービスの活用が面白い。

Spotify様

オンデマンド動画はSIGNAL公式サイトの「How Spotify balances the art and science of email」よりご視聴いただけます。

次はSpotify様のTwilio SendGrid Emailの活用事例についてです。先ずタイトルに「アートとサイエンス」とあり、何を講演いただけるんだろうと思ってしまったことを覚えています。

講演は、Eメールキャンペーンをエンジニアリング視点から担当するMatt Gioe氏に対して、2020年秋冬のホリデーシーズンに実施したメールキャンペーンに付随する緊急連絡を弊社SendGrid部門の3人が行ったという象徴的なストーリーから始まります。ちなみに、皆さまがSpotifyから何らかのSMSメッセージやEメールを受信されているとすれば、多くの場合Mattさんチームが何らか介在されているとのことです!

このキャンペーンは、92カ国の1.7億人のユーザ向けに1ヶ月ほどにわたって9.8億通のメール送信という膨大なスケールの下で行われるもので、まずその規模に圧倒されます。講演でMattさんは、ダッシュボード機能からのスクショを2枚ほど、すなわち送信リクエスト数、配信数、開封数などのタイムライン推移のチャートを共有されます。数字的にはポジティブなものもあれば、注視を要するものもありますが、総じて「サイエンス」の側面です。

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それに対して「アート」の側面としてMattさんが共有したのが、SpamhausというEメール系の団体が監視・共有する、潜在的な迷惑メール配信を匂わす情報です。Eメール配信の世界ではスパムトラップと呼ばれる機構(英語ブログ記事)があります。存在しないあるいは使われなくなったメールアドレスを通してEメール配信業者(例: Twilio SendGrid)あるいは個々のEメール配信プログラム(例; Spotify様のホリデーシーズン用キャンペーン)の配信パターンを暗黙的に監視し、Eメール配信のレピュテーション(関連の英語ブログ記事)の形で判定を下し、迷惑系と疑われる振る舞いについては若干広めにインターネットプロバイダの間で情報共有を行う機構です。

スパムトラップが厄介なのは、緻密な運用がなければ気付きにくく、また悪意がない状況で、細かなフォローが伴わないが故にスパムトラップに運悪くはまってしまう場合もあるという点であり、Spotify様の場合にはまさにそのパターンだったかもしれません。弊社SendGridのエキスパート3人がMattさんに入れた連絡は、このレピュテーション低下に関するもので、早急に対処を打たなければという危機意識からのものでした。詳細は省略しますが、Spotify様と弊社エキスパートとで危機管理室のようなものを立ち上げ、レピュテーションを戻していく施策を取ったはずです。(一般的な対策例は前述のブログ記事に記載がありますので、ぜひ参考にしてください。)

講演でMattさんは、「沢山の“good”なメールをスケールさせて送信するのはサイエンスの役割」、一方で「スパムトラップに代表されるリスクを回避する運用を付随させ、必要最低限のメール送信で済ませるのはアートの役割」、その上で「持続可能でヘルシーなメール配信プログラムには両方の側面が必要」と結んでおられました。貴重な体験を聴講者の皆さまと共有してくださったSpotify様に感謝いたします。

【ポイント】

  • Eメール配信プログラムにはサイエンスの側面とアートの側面がある。
  • 配信プログラムを持続可能でヘルシーなものとするには、サイエンスとアートの側面が両立している必要がある!

Giant Eagle様

オンデマンド動画はSIGNAL公式サイトの「How Giant Eagle increased subscriber activity and engagement」よりご視聴いただけます。

最後は、米国ペンシルベニア州およびオハイオ州にある、地元民に愛される90年の歴史を誇るグローサリーストア(食料雑貨店)のGiant Eagle様の事例です。

講演としては、MarTech(マーケティングテック)分野で有名なBraze社のテクノロジーも利用されていることもあり、Braze社エバンジェリストのMagithさんがファシリテートする形で、Giant Eagle社グロース(成長)マーケティング部門のKatieさんがお話しくださりました。Katieさんは、Walmart社やYelp社での職歴もあり、食品業界に造形が深く、人びとが食べ物をオンラインでオーダーする世界を啓蒙することに注力されていらっしゃいます。

Katieさんが最初に共有してくださったストーリーですが、Giant Eagle様は食料雑貨店だけでなく、地域でガソリンスタンドも展開されておられ、データ的にガソリンスタンドで洗車をされる方はロイヤル顧客になってくださる確率が高く、したがって各所のガソリンスタンドから近距離にお住まいのお客様に対して、過去に洗車利用の形跡がない場合には、そこから数時間だけ有効なクーポン付きのプッシュ通知を送り、先ず洗車を促すことをトライされたようです。このストーリーの中で、最寄りの店舗とお客様とを紐付け(=セグメンテーションを常に心がけ)、またリアルタイムターゲッティングするというコメントがありました。この大方針は、次のストーリーにも関連してきます。

次のストーリーは、Giant Eagle様のある店舗に対して、競合他社のストアが近辺に開店準備をしているという前提の下に展開します。Giant Eagle様では、競合他社の影響を受けかねない店舗を「ホーム」とするお客様に対して、競合他社が開店を予定している期日の数週間前から、ゲーミフィケーションの要素を備えたキャンペーンを準備し、例えば3週間連続でホーム店舗に来店しお買い物をしてくださったお客様に、ロイヤルティープログラム上のボーナスポイントを付与し、お客様との結びつきを強める施策を打たれたそうです。(もちろん、そのプログラムのご案内に際して、あるいは“連続”来店の度にお客様へ事後連絡する際、弊社のSMSサービスをご活用いただいたことと思います。)

また、パンデミックの最中においては、ワクチン接種に関するコミュニケーションについても、地元民の期待にたがわずに地域ハブの役割を全うされたとのことで、3週間で10万人の市民に加入いただく規模のコミュニケーションプログラムをBraze+Twilioのテクノロジー活用の下に運用されたそうです。

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さらには新規顧客の獲得について、施策として否定するものではないものの、どちらかというと既存顧客の維持について重要視していることにも言及がありました。またその一環として、オンラインショッピングの場合かと思いますが、「Wait Time」キャンペーンを試行されていらっしゃるようで、チェックアウトに向けた経過時間が平均値よりも長い場合には、Eメールやプッシュを駆使して「背中押し」をはかり、お客様が購買トランザクションを完了してくださるように仕向けているとのことでした。

テクノロジーの選定においては、機能セットの評価も重要ではあるものの、使いやすさ、オンボーディングの容易さも重要、また選定する複数ソリューションが容易に連携できることもポイントとなる、と仰っていました。最後に、聴講者と共有できる一番大きなレッスンは何になるだろうかというファシリテータの問いかけに対して、「大きく考え、まずは試行の第一歩を踏み、失敗したとしてもくよくよせずに、そこから学びを得る」ことが重要と仰っていました。筆者も顧客エンゲージメント業界に長年おりますが、この姿勢でものごとに取り組まれる先進企業を数多く見てきたように思います。

このセッションは、Braze社ファシリテータも含め、あまりテクノロジーの詳細には踏み込んでいませんが、90年の歴史を持ち、従来は店舗における対面ベースの顧客体験に重きがあったビジネスが、クラウドのアジャイルなテクノロジーのちからを借りて、デジタル体験に向けて大きな第一歩を踏み出せることを示している点において、ぜひとも皆さまと共有したいと思えたセッションでした。

【ポイント】

  • デジタル体験施策の推進においては、アジャイルにトライしてみることが先ずは重要。
  • 仮りに失敗したとして、そこから得られる学びがあるはず。成功した場合には「それは既にホームラン」!(Katieさん自身のお言葉です。😃)

本ブログをお読みいただき、ありがとうございました。筆者自身、この第6回ブログ記事を執筆するにあたりお客様事例講演はすべてレビューいたしましたが、この5社様の取り組みのそれぞれに感じる部分がありました。各々は再生時間として15-25分程度となりますので、ご都合つくタイミングでぜひ再生いただければと思います。

次回第7回のブログ投稿はSIGNAL2021を総括し、このシリーズを締めくくる記事とする予定です。年始の投稿タイミングとなるかもしれませんが、またお会いしましょう!